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秋村 友香; 丸山 敏毅; 吉永 尚孝*; 千葉 敏
Acta Physica Hungarica A, 27(2-3), p.355 - 358, 2006/10
クォーク多体系の分子動力学シミュレーションによって低温低密度でのバリオン物質から高温高密度でのクォーク物質への相転移を記述する。また広い温度,密度領域での物質の状態方程式を調べる。さらに物質の粘性,熱伝導率などを調べ、クォーク物質,バリオン物質の物性やダイナミクスに関する知見を得る。
匂坂 明人; 大道 博行; Pirozhkov, A. S.; 小倉 浩一; 織茂 聡; 森 道昭; 西内 満美子; 余語 覚文; 加道 雅孝; 中村 衆*; et al.
Acta Physica Hungarica B, 26(3-4), p.327 - 333, 2006/00
高強度レーザーと薄膜との相互作用により生成される高エネルギーのX線,イオン,電子は、テーブルトップの放射線源として注目されさまざまな応用が提案されている。ここでレーザーと薄膜との相互作用の物理過程を調べるうえで、レーザーのプリパルスによって生成されるプリプラズマを評価しておく必要がある。本実験では、原子力機構設置のチタンサファイアレーザー(JLITE-X)を集光用のポンプ光と計測用のプローブ光に分け、ポンプ光をチタン薄膜ターゲットに照射し、発生するプリプラズマをプローブ光の干渉計測によって測定した。ポンプ光の集光強度は210W/cmであり、プローブ光は、2倍高調波(400nm)を用いて計測を行った。ポンプ光とプローブ光の時間差を調整し、メインパルスの約50ps前でのプリプラズマを測定したところ、レーザー入射側にプリプラズマが生成されていることがわかった。さらにプリプラズマサイズに対するプロトン発生の依存性を調べた結果、プリプラズマを抑制することでプロトンの発生量が大きく変化することがわかった。このような結果は、メインパルスと薄膜との相互作用の解明にとって有用である。
前沢 祐*; 丸山 敏毅; 板垣 直之*; 初田 哲男*
Acta Physica Hungarica A, 22(1-2), p.61 - 68, 2005/00
被引用回数:2 パーセンタイル:23.51(Physics, Nuclear)最近SPring-8で見つかり話題になっている5クォーク粒子(ペンタクォーク)は核子+K中間子の状態より高いエネルギーの共鳴状態であるが、そのエネルギー幅が非常に狭い(長寿命である)原因がわからず、議論の的となっている。われわれはペンタクォークの崩壊をカラー分子動力学により計算し、その長寿命の原因を探った。その結果、ペンタクォークはトータルで白色になるようにカラー空間で混合した状態となっていて、これがそれぞれ白色の核子とK中間子とに分離する(狭い出口)まで、カラー空間と座標空間の両方の広いパラメータ空間をさ迷うことが長寿命のダイナミカルな原因となっているというシナリオを提唱した。